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2022/09/07
名門ヘッジ・ファンド会社紹介
マン・グループ

世界最古のヘッジ・ファンド、マン・グループは英国ロンドンを主拠点とする上場ヘッジ・ファンドの世界最大手である。

創業者のジェームズ・マンが砂糖を取り扱う商社として事業を始めたのは1783年。その後、1983年に金融事業へ進出。以来40年近く世界市場で資産運用を続ける歴史あるヘッジ・ファンドだが、AI(人工知能)による運用の研究をオックスフォード大学と提携して進めるなど、テクノロジーに重きを置くヘッジ・ファンドという側面を持っている。

2022年3月末時点での運用資産残高(AUM)1514億米ドルで202213月の3カ月の運用資産残高の推移を見ると、運用資産残高が減少している商品が一部あるものの、全体として堅調に増加、過去最高を更新し続けている。

顧客全体の79%を占めるのが機関投資家で、AHLNuericGLGGPMFRM5つの異なるマネジメント・ファームごとに、ロング・オンリーのポートフォリオからロング・ショート戦略まで様々な投資スタイル、あらゆる資産クラスへの投資を可能とするヘッジ・ファンド商品を用意している。

マン・グループ全体として運用する投資商品は20以上あり、その他にインデックス商品も取り扱う。マン・グループの旗艦ファンドであるAHLの運用資産残高(AUM)が全体の4割程度占め、最新の1年間の運用成績のほとんどが10%以上である。また、北米を担当するNuericも運用資産残高、運用成績ともにグループ内で存在感を示している。

AHLは30年以上も欧州におけるCTACommodity Trading Advisor、商品投資顧問業者)のパイオニアとして、何千にも及ぶ指数やトレンドを絶えず解析し、高度な数学的手段を用いたシステマティックな取引を行うことで、数々の危機の時にもリターンを生み出すことに成功してきた。

近年では環境への配慮を求める株主提案を行ったり、ロシアによるウクライナへの侵攻後すぐに両国の債券を売却したことを表明したり、時代の流れに柔軟に対応しながら、入れ替わりの激しいヘッジ・ファンド業界で確固たる地位を確立しているヘッジ・ファンドである。

参考資料:

(文責:客員アナリスト 鈴木)

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